多くの国内メーカーは、機能とプライスしか取り得のない「白モノ家電」のような車を、市場に大量に垂れ流してきました。特にバブル経済の破綻から回復してからの10~15年程は、その傾向が強くなっていたように思われます。

それが原因なのか、結果なのか、景気が上向いても乗用車販売が減少するという、自動車産業がかつて経験したことのないような異常事態が続いてきました。

しかも、単に販売台数が減ったというだけでなく、売れる車は小型のエコノミーカーや安価なミニバンなど、利益の少ない商品にばかりなってしまったのです。

  

  

リーマン・ショック以前は、北米マーケットでの儲けがあったため、深刻に考える必要もなかったのですが、今や海外で稼ぐという希望は失われ、国内ユーザーの車離れという大問題に、真正面から向き合わなくてはならなくなっています。

これはとても重大な事態で、小手先の方策では到底解消することはできないでしょう。

要するに、日本人の多くが、自動車に夢や希望を託せなくなっているということなのです。

だからこそ、とりたてて必要がない人は車を買わなくなったし、必要な人も、軽自動車やスモールカーで我慢して、高いクルマは買わなくなっていった…そういう理屈なのです。

この車離れ解消に向けては、自動車メーカーが再び、人々みんなと共有できる「夢」を見いだすことができるかにかかっていると言っても過言ではないでしょう。自動車に対する期待と希望を取り戻さなければ、人々の車離れはますます深刻化していくはずです。

車を運転することだけでなく、免許取得への興味を持たせることも重要です。

大学生向けに、長期休暇時のレジャーも兼ねたような合宿免許のプランを提案していくというのも、車離れに歯止めをかける対策でしょう。